2003/8/11  戻る

パンフロbis 戦術・テクニック編2  <煙幕戦>

当攻略では基本とも言えるこの『煙幕戦』
今回はこれについてあれこれ紹介してみようと思います。

1.煙幕って何だ?

煙幕とは煙を発生して敵の視界を奪い、自分や友軍の存在を隠し照準をつけられないようにして接近、又は退却等を行う目的で使用されるものです。 戦車の場合は砲弾を使用する場合もあるのでしょうが、多くの場合は砲塔横に付けてる発射機から投射するのが多いようです。 ただ、その為にそこへ被弾したりすると暴発することもあったらしいです。
「煙幕」の文字通り、多数を一度に投射して煙の幕を張ってしまうのが基本です。 もっとも、かの有名なオットー・カリウス氏は自分の視界がさえぎられるのを嫌って使わなかったそうですね。 まあティーガーに乗ってれば煙幕はかえって邪魔でしょうね。 隠れるよりとっとと敵を撃ったほうがいいですから。
残念ながらパンフロにおいて煙幕弾を使用できるのは自車のみなので、一斉投射は不可能ですが、発射速度の速い車輌ならいくらかできないこともありません。 またパンフロでは基本的に砲から発射します。 これはシステム上の問題で、可能な限り簡略化を狙ったためでしょう。 機銃もいちいち砲弾を抜かなければ撃てませんが(bisでは車体機銃が自動になりましたが)、これはシステムの限られた範囲内であれもこれもと取り込んだ結果でしょう。 ちょっと変ではありますが、しかし無いよりは良いのです。 しかし限られた範囲内でよくもまあこれだけのシステムを詰め込んだものです。 スタッフのこだわりと熱意が感じられますな。


2.煙幕を使えるのは?

基本的にはドイツ車と米英、そして日本車で、ロシア戦車にはありません。
 ・ドイツ
  75mm系列の砲(パンター、ラングのL70系長砲身を除くすべて)
  88mm高射砲(なんとコイツにもあるのだ)
 ・米英
  シャーマン系、クロムウェル、チャーチルなど
 ・日本
  1式〜4式
 ・ロシア
  ラッチェバムのみ

<一覧>
 ・ドイツ
  III号N、IV号、ヘッツアー、IV号駆逐L48、III号突撃砲E・G、
  マルダー、75mm対戦車砲、88mm高射砲、オリオール75
 ・ロシア
  ラッチェバム
 ・米英
  シャーマン系、M10、T69E3、クロムウエル、チャーチル
 ・日本
  一式、三式、四式

 一式のように最初から多数を持ってる車輌もありますが、たいていは数発しか持ってません。
 有効に使いましょう。
 この中で一番強いのはM4長砲身かな。


3.煙幕を使ってみよう

では、実際に使ってみましょう。 まず煙幕弾を選択して、適当に撃ってみて下さい。 照準は機銃と同じで目測で撃ちます。 正確な照準はできません。
さて、ここで問題となるのが射程距離です。 実は砲によって飛距離がいくらか違います。 IV号系はあんまり飛ばないのですが、三式のなどは思ったよりも飛んだりします。 まずは砲ごとの違いに慣れましょう。
煙幕の発生時間は約30秒です。 発生開始の2秒間くらいは危険が伴うので注意が必要です。 発生前に敵がこちらへ照準していた場合、遅れて発砲してくることがあります。
さて、当攻略では基本的に雲隠れします。 煙幕が発生したら、自車をその中へ入れてみて下さい。 ケツ、つまり車体後部が少し出てるくらいがベスト。 設定でマーカーをONにしてあれば、敵マーカーに距離が表示されてない事。 敵の距離が表示されたということは、自車が煙幕から顔を出してしまっている、ということです。 当然こちらも発見されてるのですぐ後退して煙の中心に置くように心がけましょう。 体勢が整ったら射撃画面へ。 この時、砲塔の無い突撃砲や駆逐戦車はカーソル照準が正面の砲可動範囲にないといつまで経っても射撃画面に入れません。 煙で車体の向きが確認しづらいので要注意。

  煙幕戦 図1

射撃画面に入ったら、正面の敵が見えているはずです。 正面にいるはずなのに見えてないのは1000mの視界制限を受けているためです。(図1参照)
なぜ煙の中に入ってるのに外が見えるのか?というと、これはシステムの関係です。 ボカージュなどもギリギリまで近づいて向こうを射撃画面か視察画面で見ると一部が透けて見えますよね。 それの応用です。 やろうと思えば家などの障害物も角なら透けて見る事ができますし、場合によっては家の内部を見ることもできたりします(何も無いけど)。 なお、これらもやはり1000mの可視範囲制限を受けています。 逆にいえば、見えてる敵は1000m以内というわけです。 目視で距離を推定して撃てば撃破できます。
ただし、煙幕が突然消滅するというバグがたまに起こることがあるので油断はなりません。 これはゼーロウなどの処理が重いマップなどで起こりやすいです。 付近の爆発と同時に消えてしまうことが多々あります。 たぶんこれはPSの内部処理があふれてしまってるために起こるのではないかと推測されます。 起こる時と起こらない時もあります。 敵が多かったり、野砲がドカスカ降ってたり、風車が回ってたりするマップは要注意です。 串良などでもたまに突然消えます。 目の前にパーシングがいるのに煙幕が突然消える。 悪夢ですよ(汗) その場合は速やかに退避するか、それが不可能なら煙幕弾を再度装填しつつ突撃、体当たりしましょう。 くっついてしまえば敵はこちらを撃てなくなりますから。 ただ、付近に他にも敵がいると絶体絶命となってしまいますが…。


4.実効
図1では煙幕とその視界制限について説明してます。 基本的に敵の視界をさえぎるためには、より敵の近くに落とせば敵の視界がさえぎられます。 また、煙幕の中にいる場合、周囲360度に1000mの可視範囲制限を受けます。 それ以上遠方にいる敵は発見できなくなりますが、自車の場合で敵の距離がいくらか判ってる場合、敵の発砲炎を目掛けて発砲する事で当たる事もあります。 通常徹甲弾で攻撃する場合、まず榴弾を撃ってみるといいです。 たいてい榴弾と通常徹甲弾の弾道は同じなので、同じであれば命中カウントを取られない榴弾で試射してみれば良いのです。 当たったらすぐ徹甲弾に交換して撃てば当たります。 もちろん敵の装甲や角度を計算に入れて、撃破できるものであれば、ですが。 敵が動いていると当然無理ですが、こういう攻撃方法も頭に入れておきましょう。
敵に煙幕弾を直撃させた場合、自車が煙幕に入り込んだのと同じ効果が出ます。 敵は全周囲に1000mの視界制限を受けるものの、それ以内だと平気で撃ってきます。 これは僚車や友軍も同じであり、ゆえに僚車や友軍が危険な場合、煙幕弾を直撃させてやれば奮戦してくれる事でしょう。

ただし、問題は可視範囲と脅威度、そして移動指定です。 自車は自分で動かさない限り煙幕の外に出る事はありませんが、他車は違います。 動けない対戦車砲や移動指定をしてない僚車ならともかく、移動指定がある戦車は動きます。 するとせっかく煙幕を張ってやってもそこから出てしまうのです。 その戦車の性格設定や行間指定にもよりますが、敵に車体正面を向けて応戦してるなら一応大丈夫でしょう。 しかし、その交戦距離が1000m以上であった場合は、煙幕の直撃により1000mの視界制限を受け、1000m以遠の敵の存在を見つけられなくなり、その結果行動指示に従って動き出してしまう場合があるのです。 側面を敵にさらしたまま煙幕から出てしまったら最悪です。 仲間が2方向から攻撃されてて、正面はともかく側面が危ない、ということであれば、直撃よりもその仲間の側面に落としてやった方が安全かもしれません。
友軍に煙幕支援するというのはパンフロ正規マップではたぶん起こらないとは思いますが、コンストラクションシナリオを楽しむ場合や車輌を変更して遊ぶ場合は覚えておきましょう。
脅威度を使った敵の足止め、というやり方もあります。 敵のワープアウト地点での待ち伏せであれば、あえて雲隠れして自分の存在を隠さずに、前方の一方にのみ煙幕を張っておいて自車の存在を敵に知らせておけば、敵はすぐ近くにいる自車の脅威度で前進できずに足止めされてしまうという戦法が使えます。 あとは見えてる奴から撃っていけばいいのです。 もちろん敵の出現方向の側面に位置しましょう。 これは自車の正面防御が比較的あるヘッツァーなどで有効です(装填速度が遅いのが難点だが…)。

5.攻撃
では、実際に煙幕を使った攻撃パターンを考えてみましょう。
一番いいのはやはり煙幕の中に入り込んでしまう場合。 とにかく入ってみましょう。 左右の視界はやや狭くなってしまいますが、敵がこちらに気づかずにいるのが判ると思います。 これで一方的に攻撃できるわけです。
ここで考えるべきは敵の進路方向。 煙幕を使える車輌というのは中戦車が多いです。 場合によっては敵は重戦車かも知れません。 となると、やはり側面を取って位置するのが理想です。 となれば、敵の進路の側面に落とし、そこから敵の通過を待つ、というのが最良です。 なお、この場合、最良ポイントまで移動する時間に撃たれる危険もあります。 距離がある場合は移動進路に注意しましょう。 決して敵との角度が45度以内にならぬように。 距離1000以内で45度以内だと全速でも被弾する可能性があります。 なるべく70度くらいの角度を付けるようにしたいところです。 もちろん煙幕を走りながら撃っておいて、それに隠れながら目標地点に到達できればベストです<図2>。 この際、到着までに時間がかかった場合は、到着してからもう1発近くに張り、そちらに入りましょう。 これは煙幕の有効時間を計算したものです。 敵が1輌ならともかく、数輌いた場合、攻撃中に煙幕が切れてしまうかもしれないからです。

 煙幕戦 図2.3

自車の射撃速度が速い戦車の場合、文字通り煙のスクリーンを張りまくって敵の側面へ行くという戦法もあります。 例えばル・デゼールを一式戦車でクリアしよう、という場合。 パンターは車体側背面をほぼ垂直の角度で、なおかつ至近距離でなければ一式の砲では貫通しませんが、となれば側背面を取りに行かねばなりません。 幸い一式は煙幕弾をたっぷり持ってるので、それをバンバン撃って狙撃ポイントへ接近していくのです<図3> もちろん最初からバンバン使っていると最後の方で弾切れになってしまいます。 ボカージュ越し射撃などで可能な限りムダ弾を使わぬように。


とりあえず簡単ながら説明してまいりました。
煙幕戦は覚えてしまえば簡単で、しかもかなり有効な戦術です。
卑怯じゃないか?という向きもあるかもしれませんが、どうせ使える戦車は敵よりも弱い場合がほとんどです。 あまり気にする事もないでしょう。 リアルプレイがやりたい時は持ってる分だけで補給無し、といった感じで制限すればいいのですし。
やり方によっては以前紹介した「シンヤヴィノ 敵全28輌全車お食事」なんて信じられないスコアをやることもできますし、串良で対岸に居座るあの憎たらしい高性能パーシングを教育してやることもできるのです。
物は試し、色々やってみて下さい。 きっと攻略の幅が大幅に拡大しますよ。 あの串良も煙幕弾を使えれば難易度はだいぶ下がってしまうほどです(というか、使わないとクリアはかなり難しいが)。


≪卒業試験≫

ル・デゼールを一式戦車でクリアせよ!

基本攻略は「ル・デゼール攻略」を参考にやってみて下さい。

クリアできたら貴方も煙幕戦プレーヤーです。


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2003/8/11  by羊